男のひとり暮らしと“静かな家電たち”
最近、夜が静かすぎる。
テレビもつけてないし、エアコンも省エネモード。
なのにふとした瞬間、洗濯機の「ピッ」という終了音がやけに大きく感じる。
一人暮らし歴も長くなったけど、家電の音って、妙に“人っぽい”んだよな。
洗濯が終わったら「終わったよ」って知らせてくる。
炊飯器は炊き上がると「おつかれ」と言わんばかりにフタをふわっと開く。
冷蔵庫は夜中に「コトン」と音を立てて、なんか寂しそうに息してる。
たぶん気のせいなんだけど、家電たちがそれぞれの仕事をしてる姿に、
最近ちょっとした“生活のBGM”を感じるようになった。
沈黙のなかの生活音
この前、仕事で深夜帰りになった日。
部屋は真っ暗で、誰もいない。
でも玄関のスイッチを押した瞬間、空気清浄機が「おかえり」と言うみたいにブーンと動き出した。
あの一瞬の音に救われた。
「ああ、今日もちゃんと稼働してくれてる」って思ったら、変に安心したんだよね。
昔は、こういう静かな夜が苦手だった。
音がないと不安で、テレビをつけっぱなしにして寝てた時期もある。
でも今は、家電の小さな作動音だけで十分。
換気扇の「ふわ〜」という風の音、冷蔵庫の「ゴォー…」、
電気ケトルが湯を沸かす「コポコポ…」。
それらが全部混ざって、意外といいリズムを作ってくれる。
最新家電より、生活に馴染む家電
ガジェット好きの友達は、すぐ「新モデル出たよ!」って教えてくれるけど、
僕は最近、“古くても信頼できる家電”の方が好きだ。
5年前に買った炊飯器のボタンの押し心地とか、
電気ケトルの取っ手のちょうどいい温度とか。
そういう“慣れた感触”が生活の安心感になってる。
あと、地味に好きなのが「タイマー家電」。
朝、コーヒーメーカーが自動でスイッチ入って、
部屋中にコーヒーの香りが広がる瞬間。
あれ、最高に“生きてる感”ある。
誰もいない部屋に帰っても、「自分の暮らしは動いてるな」って思える。
たぶん、家電は人を見てる
家電って、こっちが見てる以上に、こっちの生活を観察してる気がする。
湿度や明るさを自動で調整してくれる空気清浄機とか、
温度を“勝手に”変えるエアコンとか。
最初は「余計なお世話だな」って思ってたけど、
最近はむしろ“気がきくヤツ”に見えてきた。
結局のところ、僕にとっての家電は、生活のリズムを刻む相棒だ。
音がなくても、そこに存在してる安心感。
ちょっと疲れて帰った夜、リモコンのボタン一つで部屋の灯りがつく瞬間。
その光だけで、「今日もよく頑張ったな」って思える。
家電がしゃべらないのは、たぶん“黙って見守るタイプ”だから。
そして俺も、そういう静かな相棒と生きる暮らしがけっこう気に入ってる。
※本記事はエッセイです。特定の製品の宣伝や性能評価を目的としたものではありません。
※掲載されている内容は筆者の個人的な体験と感想に基づいています。


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